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「健康食品」がD2C(ネット通販)に向いている理由とは?
ネット通販は、総合通販とD2C(ネット通販)の2種類が存在します。総合通販が様々な種類の商品を販売する一方で、D2C(ネット通販)で販売する商品は1点・少数に限ります。D2C(ネット通販)は商品の数が少なくなる分、リピーター獲得による継続購入で利益をあげます。そのため、お客様が「継続的に使用する」かつ「使用したら無くなる」商品を販売しなければなりません。
このD2C(ネット通販)に必要な「継続性」を実現するのが「健康食品」です。世界中の人が抱える「健康でありたい」という願望の実現には、「食事・運動・休養」の3点が重要です。このうちの食事を補うのが健康食品であり、需要が高い分野の商品といえます。さらに、「定期的な摂取が必要」「摂取を続ければ無くなる」という条件を満たしているため、継続的な購入が見込めます。ターゲットとなるユーザー数が多いため、利益を確保できる可能性も高い商品です。
このような理由から、健康食品はD2C(ネット通販)と相性が良く、継続的に高い収入が得られるポテンシャルを持っている商品といえるでしょう。
D2C(ネット通販)で健康食品を売るために重要な4つの意識
健康食品はD2C(ネット通販)に適した商品ですが、売上を上げていくためには綿密な事業計画と経営戦略が必要です。そうなると、「D2C(ネット通販)事業を成功させるためにはどうすべきか」について難しく考える方も多いでしょう。
ここからは、成功しているがD2C(ネット通販)に共通する、重要な意識を4つご紹介します。D2C(ネット通販)の商品開発や販促・集客の基礎となるマインドであるため、常に意識していきましょう。
【重要な意識①】商品の安心感を与える
D2C(ネット通販)で利益を生む第一歩は、リピーターを確保する前、潜在顧客・見込客に新規購入を決意してもらうことから始まります。商品の購入を検討している人が購入を決意するきっかけの1つが「商品に対する安心感」です。
潜在顧客・見込客が商品に興味を持っても、「市場より高い価格で商品を買わされていないか」「実際の効果以上の性能を謳っていないか」など多くの不安を感じます。これらの顧客を”お客様”とするためには、商品に対する安心感・運営会社に対する安心感を与えなければなりません。
安心感を与えるために、まずは「詳細な情報開示」を行いましょう。運営会社の情報や特定商取引法に基づく表示はもちろん、販売者の顔出しや実際の購入者の声を開示することが効果的です。健康食品であれば、原材料の産地・配合量・科学的に根拠ある効果を提示します。客観的な目線が入ることで、より安心感を与えることができます。
【重要な意識②】効果を実感してもらうこと
商品を購入するか迷っている・リピートするか迷っているという人対しては、「実際に効果を実感してもらう」ことも商品の購入・継続に有効です。そのため、サンプルや初回購入分の使用後、効果が表れる頃に「感想を聞く」ことで、効果の有無を感じてもらいましょう。「効果があるかも」という感覚は心の中で留めておくよりも、声に出したり書いたりアウトプットした方が、効果を実感・認識できます。
商品発送後しばらく経過してから、フォローのメールや連絡を入れてみましょう。再度、商品を購入してもらうためにも、アフターケアを怠らないことが重要です。
【重要な意識③】コンタクトを取り続けること
既に定期購入(サブスク)しているお客様や見込客に対しては、「コンタクトを取り続ける」ことで継続購入へとつなげることができます。健康食品においては、商品がなくなりそうなタイミングで連絡を取ったり商品の魅力を伝えなおして、次の購入を勧めましょう。継続を迷っている場合でも、再度購入してもらうきっかけとなります。
また、健康意識が高い人は、様々な健康食品を試す傾向にあります。他の商品に意識が向かないようコンタクトを取り続けることで親密感を与えられるため、継続購入を促すことができます。
【重要な意識④】続けることのメリットを伝える
食事の補助的役割や健康維持を目的とした健康食品は、継続して摂取することで効果が期待できます。商品を購入してすぐには効果が実感できず、購入を止めてしまうお客様も珍しくありません。そのため、既存のお客様には「続けることのメリットを伝える」ことが重要です。
D2C(ネット通販)にCRMを導入すれば、顧客の情報を分析できます。顧客を見込客・既存のお客様・長く続けてくれている優良なお客様などに分類して、それぞれの状況にあったアプローチ方法・コミュニケーション方法を選択しましょう。特に、「続けていて良かった」というお客様の声を伝えることは、商品に説得力をもたらします。見込客や既存のお客様とコミュニケーションを怠らず、続けることのメリットを伝え続けることが大切です。
ただし、保健機能食品でない商品において、摂取の効果を謳うことは、法律違反になる可能性があります。商品の効果やメリットの伝え方においては、法律に触れないよう細心の注意を払いましょう。
健康食品を扱うD2C(ネット通販)の成功戦略
D2C(ネット通販)の利益はリピーターの継続購入によるものが大半ですが、まずは潜在顧客・見込客に商品を購入してみようと決心してもらわなければなりません。しかし、数か月間の定期コース(サブスク)を申込むことは、実際に商品を使ったこともない人にとって高いハードルです。
そこで「ツーステップマーケティング」を導入しましょう。ツーステップマーケティングでは、商品購入までに段階を設けることで、心理的なハードルを下げることができます。複数段階にわたって小さなハードルをクリアすることで、最終的な目的の達成につなげます。
ここからは、健康食品のD2C(ネット通販)で、どのようにツーステップマーケティングを行うのかについてご紹介します。
「ランディングページの最適化・口コミ活用」で見込客を確保する
ツーステップマーケティングでは、「ランディングページ」と呼ばれる、ネット広告のリンクから辿り着く最初のページで見込客を確保します。
店舗を持たない単品販売においては、ランディングページが商品の魅力をアピールする場です。商品の基本情報はもちろん、今回ご紹介した「安心感」や「効果の実感」といった情報も効果的に伝えることで、商品に興味を持ってもらい、潜在顧客を見込客に変えることができます。
さらに、ランディングページは、ネットユーザーが購入せずにページから離れないような工夫が必要となります。認識しやすい商品購入ボタンの表示・ターゲットユーザーが好むデザイン・使いやすさを高めるレイアウトを導入して、見込客のページの離脱を最小限に抑えましょう。
「特典」でお得感を出してリピートにつなげる
ランディングページで確保した見込み顧客や既存のお客様は、現在の状況に応じて分類・リスト化してそれぞれ異なるアプローチをして商品の購入・継続を促しましょう。
例えば、見込み顧客に対しては、限定感や特別感のある特典を付けることで、商品購入のハードルを下げ、リピーターに一歩近づけることができます。無料サンプルや試供品がなくなるタイミングでフォローメールを送信し、商品の継続購入を促しましょう。
また、既に定期購入(サブスク)してくれているリピーターのお客様に関しては、継続購入者限定の割引やサンプルのプレゼントを行うことで、特別感や日ごろの感謝を伝えられます。商品の満足度を上げることで、継続購入の確実性が向上するのです。
健康食品のD2C(ネット通販)で活用したい基本機能
D2C(ネット通販)では、様々な成功戦略やランディングページ運営の工夫がありますが、実際にお客様が商品を購入するのはネット上の「ショッピングカート」です。そして、前項のツーステップマーケティングで必要な段階的アプローチを、実現できるシステムが必要となります。潜在顧客・見込客・既存のお客様など、それぞれの状況に応じた対応ができるよう、ショッピングカートは以下の機能が付いたシステムを選びましょう。
- 〇定期購入(サブスク)機能
定期購入(サブスク)機能は、定期的に商品をお客様に届ける仕組みを指します。購入者側には再購入の際に手続きを取る必要がなく、ショップ側には定期購入(サブスク)の継続率が高まる効果があります。 - 〇フォローメール機能
フォローメール機能は、ユーザーが商品を購入後、自動的に送信されるメールです。購入直後に送るお礼メール・新規申込み後に送るお客様の声を伝えるメール・商品がなくなる頃には再購入を促すメールの送信など効果的に活用できます。これらのメールが自動的に送信されるため、ショップ側の負担の軽減が可能です。 - 〇売上・LTV分析機能
売上・LTV分析機能は、D2C(ネット通販)を利用する顧客の情報を分析して視覚化する機能です。LTVは「Life Time Value」の略で、顧客生涯価値を意味します。LTVを分析することで、新規顧客獲得までのコストが計算できます。
これら3つの機能を駆使することで、顧客のデータを収集してショップ側から適切なアクションを実行できます。特にD2C(ネット通販)においては、継続購入を実現させるマーケティングシステムの構築が重要です。費用対効果の最大化を考えるためにも、ショッピングカートの機能を有効に活用しましょう。
まとめ
D2C(ネット通販)では、健康食品を取り扱う企業が数多く見られます。多くのサービスの中から選んでもらうためには、適切なマーケティング戦略を学ぶ必要があります。リピーター獲得の成功戦略を構築できるよう基礎マインドを念頭に、販促・集客戦略を立てましょう。競合も多い健康食品のD2C(ネット通販)では、顧客対応を大切にする視点を持つことで、結果的に大きな利益につながります。