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高収益が期待できるD2C(ネット通販)の6つの特徴
ECサイトビジネスの中でも参入しやすいと人気のD2C(ネット通販)ですが、高収益を達成するためにはどのような点を押さえれば良いでしょうか。高収益が期待できるD2C(ネット通販)には、商品の設定方法や運営方法、ビジネスモデルの構造などにおいて、6つの特徴があります。
メーカーが直販している
D2C(ネット通販)は、主に「メーカー直販」の商品・ブランドを扱います。製造自体はOEMメーカー(他社ブランドの製品を製造するメーカー)に委託する場合もありますが、自社のオリジナル商品が基本と考えましょう。
総合通販は同じ商品を仕入れた販売企業がパイを奪い合うため、価格競争に巻き込まれる傾向にあります。しかし、D2C(ネット通販)では他にはない自社のオリジナル商品を扱うことで、価格競争に巻き込まれにくく、独占的な商品販売を行える点は大きな特徴と言えるでしょう。メーカー直販では、お客様が求めるニーズに合った商品をピンポイントで提供でき、他の企業や商品・ブランドにはない魅力を感じてもらうことができます。
魅力度が高い1点または少数を扱う
D2C(ネット通販)では、多くのお客様にいろいろな商品を購入してもらうのではなく、1点・少数の商品を購入してもらうビジネスモデルが特徴です。そのため、自ずと訴求ポイントを多く提示できる「魅力度が高い商品」を扱うこととなります。使用するメリットや効果の保証・口コミなど多くの魅力ポイントをアピールすることで、ターゲット層により響く販促を行うことが重要です。
低コストで運営できる
D2C(ネット通販)は、1点・少数の商品に特化して販売することで、コストを抑えた運営ができる点も特徴です。
集客コスト | 最低限ランディングページが1つあれば事業が始められる |
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初期投資コスト・維持費 | ネットショップ販売のため、店舗を持つ必要がない |
仕入れコスト | 商品数を絞って展開するため、多くの商品を集めるコストが必要ない |
在庫コスト | 主力商品の数が少ないため、在庫管理が容易 |
管理コスト | 扱う商品が少なく、受注から発注までの工程も短いため管理する手間やコストが小さい |
さまざまなコストを抑えて運営できるため、手元に利益が生まれやすい収益構造を作ることも可能です。
高いLTVが獲得できる
LTV(Life Time Value)とは、顧客生涯価値を意味します。顧客が生涯合計でその商品をどれだけ利用するか、という指標です。例えば「LTVが高い」というと、長期間継続して繰り返し商品購入(または利用)する状態のことを指します。
D2C(ネット通販)はLTVが高いという特徴を持っています。リピート顧客が定期的に存在している状態であれば、新規顧客を獲得するコストをそれほどかけなくても売上が積みあがっていきます。そのため、安定して収益を上げることができるのです。
ターゲットを絞った運営が行われる
特定のターゲット(顧客層)を絞りやすく、販売促進しやすい点もD2C(ネット通販)の特徴です。幅広い商品を取り扱う総合通販の場合は、老若男女さまざまな顧客に対応するための商品ラインアップを揃え、それぞれのターゲットに対して広告を打つ必要があります。
しかしD2C(ネット通販)の商品は1点もしくは少数です。ターゲットも絞られるため、販売促進の際は効率よくアプローチすることができます。ターゲットごとにサイトの雰囲気や訴求ポイントを変える必要がなく、低コストで広告作成することが可能です。リピーターを獲得するための施策についても同様に、ターゲットの属性に合わせた施策に限定したマーケティングが展開されます。
リピーターの獲得が事業成功のポイントとなる
D2C(ネット通販)では、新規顧客をリピーターに育てることが事業成功のための肝となります。特定のターゲットに特化した商品・販促を行うD2C(ネット通販)では、ターゲット層のお客様からの支持がなければ事業が成り立ちません。新規顧客獲得には広告費がかかりますが、一度商品のファンになりリピーターとなってくれれば、以降のコストはほとんどかかりません。
リピーターになってもらうためには、魅力的な商品を作ることはもちろん、1カ月など定期的に購入したくなるジャンルの商品を設定することが大切です。お試し販売から定期コース(サブスク)に移行させることで、コストをかけないアップセル(客単価アップ)も可能となります。
D2C(ネット通販)で売れやすい6つジャンルの中で特に儲かる商品とは?
D2C(ネット通販)で成功するためには、お客様がリピートしやすい・リピートしたい商品を選ぶことが非常に重要です。ズバリ、D2C(ネット通販)で収益を上げやすい商品とは、「消耗品」です。一度買って終わりではなく、定期的に補充が必要な商品ということです。特に、定期的に購入されるため、売れやすいジャンルとして以下の6つが挙げられます。
ジャンル | 具体的な商品例 |
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食品・飲料 | 水・お茶・ジュース・お米・加工食品・お菓子・野菜など |
日用品 | シャンプー・リンス・洗剤・ボディーソープ・歯磨き粉など |
化粧品 | 化粧水・クレンジングオイル・化粧下地・美容クリームなど |
文房具 | コピー用紙・プリンターのインク・ペン・ノート・封筒など |
健康食品 | サプリメント・栄養ドリンク・青汁・ウエハースなど |
美容雑貨 | ダイエット器具・下着など |
さらにこの6つの中でも、特に儲かりやすく新規参入がしやすいジャンルが「健康食品」と「化粧品」です。健康食品や化粧品は、自分の体や肌に合ったものを長期的に使い続ける人が多く、リピート性が高い商品と言えます。体質や肌質に合わない商品も多いため、リピートできる自分に合った商品を探している人も多い市場です。これから新規参入を検討している方は、健康食品・化粧品ジャンルを軸に、定期購入(サブスク)したくなる魅力的な商品を考えてみると良いでしょう。
D2C(ネット通販)の収益性を高める3つの売り方
D2C(ネット通販)の特徴を把握したところで、最後にD2C(ネット通販)の収益性を高める戦略的な売り方を紹介・解説します。かなり具体的なステップですが、事業ビジョンを描くためには欠かせない情報です。D2C(ネット通販)を成功させるためにも、運営を始める前に成功戦略を立てておきましょう。
定期コース(サブスク)システムの導入
D2C(ネット通販)は、商品を初めて知った新規顧客またはモニターが、商品を気に入って何度もリピートしてもらうことで売上が最大化するビジネスモデルです。それを実現するためには、お客様が定期購入(サブスク)しやすい「ECカートシステム」を用意する必要があります。
システム導入時に重視するポイントは、定期購入(サブスク)機能があるかどうかです。あらかじめ装備されていれば、初回購入客やサンプル品購入者を定期コース(サブスク)へと誘導できます。一度定期購入(サブスク)を初めていただけたお客様は、長期的なお付き合いが期待できます。定期コース(サブスク)システムがスムーズに機能するシステムの導入がおすすめです。
ターゲットユーザーを絞った運営
1点または少数の商品に絞り込んだD2C(ネット通販)では、ターゲット設定が非常に重要です。そして、ターゲットを絞ったマーケティング・ブランディングも、D2C(ネット通販)成功のために必要な要素となります。
〇ターゲットを考える上で重要なポイント
- 商品を欲しがるユーザーはどのような人なのか→ターゲット層が明確となる
- 商品がターゲット層のニーズを満たしているのか→商品・広告展開の軸となる
- 商品の独自性や特徴、強みは何なのか→商品の売り出し方のベースとなる
いくら商品が優れていても、狙っているターゲット層がズレていると魅力が響かず、売上拡大に結び付きません。ターゲットが変われば、キャッチコピーやサイトの雰囲気、商品パッケージのデザインも変わります。適切にターゲットを設定することで、そのターゲット層に刺さるマーケティング手法や広告配信・販促を選択できます。
複数の広告媒体へのアプローチ
広告媒体もターゲットや商品の特性に合わせて選びましょう。
第一に、ターゲットユーザーに届きやすい広告を選定する必要があります。基本はネット広告が中心となりますが、若年層が想定顧客ならばSNS広告、中高年層なら新聞広告やTVCMとなります。
さらに、選択した広告が効果的であるかを測定・分析しましょう。いくつかの広告メニューで【A/Bテスト】をしながら、効果の出やすい広告媒体を見極めていきましょう。
まとめ
D2C(ネット通販)の特徴から具体的な運営のコツまで、まとめて紹介しました。新規参入がしやすく低コストと言われている「D2C(ネット通販)ビジネス」ですが、成功するためには適切な商品選択やターゲットユーザーの設定・収益性を意識した運営などが必要となります。
今回の内容は、D2C(ネット通販)で成功したい、これから事業参入を検討している人はまず抑えておきたい知識です。事業の具体的な構想のブラッシュアップに利用してみてください。