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5分でわかる「eコマース」とは|メリットを始め、業界・国内市場を解説

ネットが広く普及している現代、実店舗の営業が苦戦を強いられている中、eコマースを利用したショッピングサイトは年々利用率が増加しています。
そこで今回は、eコマースのサイト運営を検討している方にぜひ知っておいてもらいたい基礎知識やメリット、成功ポイントなどをわかりやすくまとめてみました。

eコマースのサイト運営を始める前に読むべき基礎知識を解説!eコマースのメリットから国内のEC市場まで

目次

多くの業界で活躍!eコマースの基礎知識

まずは私たちの生活にとって非常に身近な存在であるeコマースについての基礎知識から学んでいきましょう。

eコマースとはネットショッピングなどのオンライン取引のこと

eコマースとは「Electric commerce」の略称で、日本語では「電子商取引」という意味です。
名前の通り、ネット上で商品やサービスの取引・決済を行うことで、ネットショッピングやネットオークションなどがこれに該当します。

取り扱う商品やサービスは食品や衣類、家電、チケット、旅行など多岐に亘っており、消費者のニーズに合わせて手軽に利用することが可能となっています。

取り扱い商品や予算に合わせて選べるeコマースの種類

eコマースの種類は大きく分けて「自社サイト型」「ショッピングモール型」「マーケットプレイス型」の3つあり、それぞれ特徴が異なります。

「自社サイト型」は自由度が高いデザインが可能

まず1つ目は、自分でeコマースのサイトを構築する「自社サイト型」です。
デザインやレイアウトなどを自由にセッティングできるので、既存のテンプレートを利用したサイトに比べるとオリジナリティを出しやすいところが特徴です。一方、システムやセキュリティを一から自分で管理しなくてはならないため、ある程度の専門知識とノウハウが求められます。

「ショッピングモール型」は初心者でも簡単にスタート可能

2つ目は既存のショッピングモールに出店する「ショッピングモール型」です。
別途利用料を支払う必要はありますが、一からサイトを作成・管理するよりもコストは安くなりますし、フォーマットが決まっているので初心者でも簡単にサイトを立ち上げることができます
そのぶん個性を出しにくいので、消費者の目を惹くような工夫をこらす必要があります。

「マーケットプレイス型」は運営の手間が省ける

3つ目は商品やサービスを特定のサイト上で出品する「マーケットプレイス型」です。
商品の管理や発送は母体となるショッピングサイトに任せる委託販売となるため、運用の手間を省くことができます。
その反面、自社ブランドをアピールしにくく、他社との競争にもまれやすいのがネックです。

いずれの種類も取扱商品やコストに違いがあるので、自社のオリジナル商品や予算に合わせて選ぶようにしましょう。

eコマースの業務内容は大きく分けて5つある

eコマースのサイト運営を行う場合、主な業務内容は5つあります。

まず1つ目は商品情報の登録。実店舗で言うところの「品出し」にあたり、商品を登録することで消費者が購入できるようになります。

2つ目は受発注の管理。注文が入ったら商品を梱包・発送し、不足した分の仕入などを行います。

3つ目は受発注以外の管理業務で、主に在庫管理や売上管理、システム管理などサイト運営に欠かせない業務を行います。

4つ目はマーケティングで、商品・サービスの販売促進やブランド力の向上などを目的とした創意工夫をこらします。

そして5つ目は、販売戦略を立てるマーチャンダイジングで、eコマースを利用したECサイトの目的やターゲットを明確にする重要な業務となっています。

eコマースとEDIは根本的に意味が異なる

「EDI(電子情報交換)」とは、企業間の商取引を円滑に行うための規格やツールを指す言葉です。
言葉の響きは似ているかもしれませんが、オンライン上の取引そのものを指すeコマースとは根本的に意味が異なるので混同しないようにしましょう。

リスク回避やコスト削減に役立つ!eコマースのメリット

実店舗と比較するとeコマースにはリスクヘッジや経済面で大きなメリットがあります。

実店舗を持つリスクを回避できる

実店舗を構えるには多額の建設費または賃貸料が発生するため、ローンを組むケースも多いのですが、もし店がうまくいかなかった場合、多額の負債を抱えてしまうリスクがあります。
eコマースなら土地や建物を手に入れる必要はなく、サイト構築の費用だけで済むので実店舗よりもリスクを最小限に抑えられます

人件費がかからない

実店舗を一人で切り盛りするのは困難ですが、eコマースは小規模な物であればオーナー一人でも十分運用することが可能です
そのぶん人件費を節約できるので、運用にかかるコストも大幅に削減できます。

ネット社会に対応できる

PCは一家に一台、スマホは一人に一台という現代において、ネットを介したサービスの提供は必要不可欠です。いつでもどこでもショッピングできるeコマースは消費者にとってのメリットも大きく、今後のお客様増加が期待できます

世界中がお客様になる

実店舗の場合、どんなに有名でもお客様の対象は国内に絞られてしまいがちですが、世界とつながるネットなら国や地域に関係なく、ネットにつながるすべての人がお客様となりえます
サイトの表記を外国語対応にすれば、日本だけでなく海外からの集客も見込めるようになるでしょう。

年々拡大する日本のD2C(ネット通販)のEC市場と具体例を紹介

日本にD2C(ネット通販)のECサイトが現れて久しいですが、現在のD2C(ネット通販)のEC市場はどのようになっているのか、その事情と具体例をまとめてみました。

日本国内のD2C(ネット通販)のEC市場規模は16.5兆円

[注1]経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場規模が16.5兆円に成長。国内CtoC-EC市場も拡大~」
https://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001.html

経済産業省が日本国内のD2C(ネット通販)のEC市場規模を調査した結果によると、平成29年の日本国内のD2C(ネット通販)のEC市場規模は16.5兆円、EC化率は5.79%といずれも2010年度から右肩上がりに上昇しています。

2010年度の値と比べると2倍以上の増加率となっており、わずか10年でめざましい発展を遂げていることがうかがえます。

Amazonなど主要ECサイトの具体例を紹介

現在、日本国内にはさまざまなECサイトが存在していますが、対象をBtoC(企業が消費者向けに商品やサービスを提供する形態)に限定すると、Amazonやジャパネット、ヨドバシカメラなどが売上高上位にランクインしています。

いずれもEC業界では伸び率の高い物販系分野に該当しますが、Amazonは取扱商品の豊富さや、マーケットプレイスの導入にともなう価格競争を基盤としたリーズナブルさが大きな魅力となっています。

一方のジャパネットやヨドバシカメラは販売価格の安さに加え、大型家電を送料無料で配送してもらえる利便性が高く評価されています。

日本は全世界で4位!世界のEC市場動向

経済産業省がまとめた世界各国のEC市場規模によると、断トツでトップにランクインしたのは中国で、2017年の市場規模は1万1千億ドルを超えています。
2位以下は米国、英国と続き、日本は4位にランクインしていますが、ベスト3位の国が対前年比15%以上であるのに対し、日本はトップ10圏内では最下位である6.0%に留まっています。[注2]

国内のEC市場規模は拡大傾向にあるものの、より大きな成長を遂げるには新たなサービスやシステムが必要不可欠となるでしょう。

[注2]経済産業省「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」
[pdf]https://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001-2.pdf

D2C(ネット通販)のECサイト運営で成功するためのポイントは目的の明確化やSNS活用

年々競争率が激化しているeコマース業界において、新参者でも運営を成功させるためのポイントを2つ紹介します。

「誰に」「何を」など目的を明確化する

eコマースに限らず、マーケティングでは誰をターゲットにし、どんな商品・サービスを提供するか、その目的を明確にすることが大切です。
たとえば化粧品なら「40~50代向けの女性」を対象に「エイジングケアに特化したコスメ」を提供するなど。
目的が明確になれば販売戦略のイメージも固まりやすくなり、商品・サービスの訴求力も高くなります。

多くの人の目に触れるSNSを有効活用する

現代ではほとんどの人がSNSを利用し、多くの情報を受発信しています。
情報の拡散も容易なうえ、メッセージと一緒に画像や動画も添付できるので、上手に使えば高い宣伝効果が見込めます。
コストもTVCMよりかからないので一石二鳥です。

まとめ

eコマース市場は国内外で年々拡大しており、今後さらなる成長が見込めます。
特に成長率が諸外国より低い日本では画期的なアイデアを盛り込むことで注目を集める可能性が高く、新規参入者でも消費者の心をがっちりつかむことができるでしょう。