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パッケージ型CRMとは?
CRMとは、Customer Relationship Managementの頭文字をとったものとなり、日本語では「顧客管理システム」と訳されます。
CRMの基本的な役割は、顧客情報の管理・分析機能、見込み顧客の抽出などです。それぞれの顧客ステータスに合わせて、きめ細やかなコミュニケーションをとる上で、CRMは欠かせないツールとなります。
CRMにはオンプレミス型CRMやクラウド型CRM(SaaS型・ASP型)、パッケージ型CRMなど、さまざまな提供方法があります。まずは、それぞれの種類を解説します。
CRMの種類と違い
CRMは提供形態によって、それぞれのサービスが異なります。
まずは、提供形態ごとの特徴を紹介します。
●オンプレミス
オンプレミス型CRMは、自社サーバーに独自のCRMを構築する形態です。
機能などを自社に合わせてカスタマイズ可能となります。
デメリットは、構築に時間がかかり、コストも高くなることです。
●クラウド
クラウド型CRMは、クラウド上で利用するため、自社でサーバーなどを用意しなくても、ログインするだけですぐに始めることが可能です。
比較的新しいCRMは、クラウド型CRMで提供されている傾向にあります。
デメリットは、オフラインでの利用ができない点や、機能などのオプションが決まっている点が挙げられます。
●パッケージ
パッケージ型CRMは、ソフトウェアをパッケージで購入し、インストールして利用します。
クラウド型CRMと違い、オフラインでも利用することができます。
デメリットは、ソフトウェア更新や新機能追加などの際に、自分で作業しなければならない点です。
パッケージ型CRMのメリット・デメリット
続いて、パッケージ型CRMの導入におけるメリット・デメリットについて解説します。
パッケージ型CRMが自社に合うかどうか判断するためにも、システム導入によるメリットとデメリットを知っておくことが必要です。
パッケージ型CRMは、ほかのCRMと利用環境・利用方法が異なっており、事前に特徴を把握しておくことが重要となります。
メリット①オフラインでも使用できる
クラウド型CRMと違い、パッケージ型CRMはオフラインでも使用できます。
一度ソフトウェアをローカル環境にインストールすれば、利用を続けることができるため、インターネット環境に左右されません。安定した作業環境の中でCRMを使用できます。
ただし、社内ネットワーク内のみで利用可能な機能もあるため、確認が必要です。
メリット②セキュリティが高い
セキュリティ面で安心できる点も、パッケージ型CRMのメリットです。
特に顧客情報は、慎重に扱わなければならない情報であるため、セキュリティに気をつけなければなりません。
クラウド型CRMは、サービス提供会社のサーバー環境などに依存しているため、セキュリティ面に不安が残ります。
一方パッケージ型CRMは、ネットワーク接続なしで利用できるため、大切な顧客情報を管理する場合には安心です。
メリット③自社に合うようにカスタマイズできる
パッケージ型CRMは、クラウド型CRMに比べ、メーカーやベンダーに依存しない機器選定が可能です。また、社内の既存資産を活用することで、サーバー機器などの有効活用もできます。
機能も自社に合わせて設定できるため、利用者が使いやすい機能を搭載することや、利用者のリテラシーに合わせたシステム設計をすることが可能です。
また、顧客情報を一般的な顧客フォーマットに当てはめられない場合でも、それぞれの顧客に合った形でデータ設計を行い、運用することができます。
デメリット①初期費用・運用コストが高くなりがち
パッケージ型CRMでは、導入の際、自社に合った形でカスタマイズすることが多く、初期費用や運用コストについては、クラウド型CRMよりも高くなりがちです。
初期には、業務フローなどについても設計担当者と確認しながら導入するため、サポート費用が別で発生する場合もよく見られます。
しかし、長期的に見ると金銭的に得となることが多いため、CRM導入の際はパッケージ型CRMをおすすめします。
デメリット②導入までに時間がかかる
上記でも触れていますが、ある程度自社に合わせて導入するため、導入までの期間が長くなります。
特に、初期パッケージを大幅に変更、自社専用にカスタマイズする場合などは、設計期間も含めて、時間と労力が必要です。また、自社のサーバー環境を整えるところから始める場合も同様となります。
パッケージ型CRM導入の際には、準備・調整期間もあるため、時間がかかる点を念頭に置きましょう。
おすすめのパッケージ型CRM4選
ここでは、おすすめのパッケージ型CRMを4つ紹介します。
ひとくちにパッケージ型CRMといっても、各サービスで導入形態・サポート体制などはさまざまです。
各ソフトウェアの特徴について解説するため、CRM導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
ソフトブレーン株式会社「eセールスマネージャーRemix Cloud」
SFA/CRMの発祥地はアメリカですが、日本と比べると、営業スタイルや顧客管理方法が異なります。しかし「eセールスマネージャー」は、日本の営業を知り尽くした、いわば営業のプロが開発した純国産SFA/CRMです。
5,000社以上の導入実績があり、ソフトウェア定着率は約95%で、ユーザーから高い評価を得ています。顧客管理・分析・営業支援・マネジメントの自動化など、基本的な機能はもちろん、さまざまな連携サービスも利用可能です。
クラウド型CRMも提供していますが、パッケージ型CRM(オンプレミス型CRM)の提供もあります。
コムテック株式会社「StayinFrontCRM」
StayinFrontCRMは、ビジネスの拡大・変化過程にある企業にとって最適なCRMです。
顧客管理・案件管理ができるSFAやキャンペーン管理機能、コンタクトセンター機能など、日々の運用に合わせた機能が搭載されています。
また業態別テンプレートが用意されており、自社に合ったシステムを導入することも可能です。
スミセイ情報システム株式会社「ALIVIO-CRM」
「ALIVIO-CRM」は全領域(マーケティング・セールス・サービス・コールセンター・分析)のSAP・CRM導入検討から、開発、保守サービスまで、幅広く対応しています。
国内No.1の豊富な導入実績があり、テクノロジーや経営環境の変化に対応することが可能です。
「ALIVIO-CRM」を使えば、営業管理の基本機能である顧客管理・案件管理・営業活動管理を短期間で導入できます。
株式会社NIコンサルティング「Salesforce Assistant」
「Salesforce Assistant」は、営業マンを「管理」するのではなく、「支援」することを目的に開発されたソフトウェアです。
機能は、顧客管理をはじめ、訪問管理、競合情報などの便利な機能が揃っています。
中でも、AIによる営業支援がある点が魅力的です。
AIのアドバイスに対してフィードバックを行うことで、AIが成長し、さらに精度の高いアドバイスを得られます。
日本全国で、6,500社以上の導入実績があり、信用の置けるサービスです。
まとめ
CRMは、顧客情報を管理する上で、非常に便利なシステムです。自社の顧客データベース内にある膨大な情報を、抜かりなく管理して分析することで、顧客一人ひとりに合わせた対応ができます。
CRMにはいくつか種類がありますが、その中でもパッケージ型CRMは、オフラインで利用でき、セキュリティも高いため、多数の企業に採用されています。さまざまなサービス形態の中から、自社に合った形態を採用して、顧客との良好な関係を築きましょう。
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